経年劣化が見られます。
貫入とは、陶器を焼く際に出来るヒビの事で、陶器と釉薬との収縮比率の違いにより
生じる現象。
新品の陶器や、薄い釉薬を用いる磁器にも入っているのですが、肉眼で確認する事は
困難です。
特に軟陶器(主に欧州で1950年位までに多く作られていた陶器)に多く見られる
貫入は、アンティーク特有の趣として好まれる事が多く、東洋の茶器などでは、
わざわざこの味を出す為に貫入が生じやすい釉薬を用いたり、色付けして目立
たせたりする事もあるほど。
アンティークを取り扱う身としては、経年を計る意味でも、この貫入が美しく現れて
いるか否かを参考に品定めする事が多いです。

新品では味わう事の出来ない、アンティーク特有の良質な経年劣化(貫入)は
見る者を引き付ける魅力に溢れているように思えます。
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